【マインドマップ 編】 ~開発設計者が日々考えていること~
ネット上を見てみると、専門家の方々が いろいろなノウハウの情報を提供してくださっています。
でも、実際のところ、開発設計でどんなツールを採用して、それを使っている人はどんな体験をしているかは、あまり知られていないのかも...と思っています。
また、企業の開発設計者が、
・どんなことを考えたり、思案したりして製品を完成させてきたか?
・どんな苦労があって、製品が信頼性の高いモノになっているのか?
ということも、あまり知られていないのかも?と思いました。
それで、開発設計をしている人が日々どんなことを考えているのか?を知りたい人や、これから開発設計を始める方々、開発設計に興味のある方々のために、公開できる範囲内で、情報を紹介できたら... という思いでブログを始めました。
思考をカタチにしていく上で役立った(今も役立っている)手法を、参考にしていただけると幸いです。
今回は、マインドマップ 編です。
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マインドマップとは?書き方は?
マインドマップとは何で、何ができて、書き方はどうすればいいか?を扱います。
開発設計者には、これまでになかった新しい発想・アイデアを求められるというような、”創造性”という能力が重視されます。
また、起きている問題事象を的確に把握し、問題を解決する方法を発想し、解決することも求められます。
つまり、発想・アイデアをだせるか?出せないか? の違いが、開発設計者の将来を分けていく…と言っても過言ではないと思っています。(その人が開発設計者に向いているかどうか適性判断するのに使えるのかもしれません。)
この「マインドマップ」という手法を身に付ければ、深く思考できるだけでなく、創造性を発揮したり斬新な発想(アイデア)を生み出すことが容易になるという 優れモノです。
みなさんもこれを活用して、”考えが深くて斬新なアイデアを出すヤツ” と言ってもらえる 開発設計者になってください!!
マインドマップとは何か?
マインドマップとは、思考(考え)を可視化して説明する手法です。
「考え」に対する「考え」を繋げていく手法です。
昔、あるTV局で放送されていた「連想ゲーム」という番組の内容と似ています。
その番組とマインドマップの違いは、1枚のシートにすべての「考え」を書くところが違います。
このマインドマップを使うと、開発・設計の要件や 起きている事態の全体を、一目で漏れなく見渡すことができるようになります。
また、考慮すべき要素を洗い出せて、要素同士の関連性がわかるようになります。
頭の中の考えを可視化して整理できるツールなので、開発設計者にとって非常に強力な味方となる存在です。
似たような手法でFTAがありますが、FTAは「なぜ?」を繰り返すので、「考え」が収束して原因にたどり着く感じです。マインドマップは「考えの連想」なので、「考え」が発散していく感じです。
マインドマップはいつ使うか?
マインドマップはいつ使うのでしょうか?
Webを見ていると、今までになかったアイデアや解決策を探すときに使うと説明されています。
確かに、案がなくて困ったときに使うと、威力を発揮します。
開発設計でマインドマップを使う場合はどうでしょうか?
商品開発のマーケティングに参画するのであれば、マーケット(市場)のどこをターゲットにするか?といったマーケティングの方向性検討に使えます。
ターゲットが決まったあと、製品や装置の仕様や機能を決める 開発初期段階でも使うことができます。 仕様や機能をくまなく書き出すことができるので、検討忘れがなくなります。そうすると、開発設計の工程が進んでいったとき、「忘れてた!!」なんていう、大変重大な事態が発生するのを避けることができます。
仕様や機能が決まったけど、自社が開発設計に必要な技術の どの部分を持っているか?ほかの会社に外注しないと できないのはどこか?技術力UPのために人を採用しないといけない部分があるか?など、技術力+リソースの検討をするのに使うこともできます。
選択肢が多い検討をするときには、ほぼ使える感じですね。
誰かの講話を聴くときに、マインドマップを使っている…という強者もいました。
(あとでメモったマインドマップを見返したときに、メモの行間を想像する振れ幅が大きくなりそうな気がするんですが..。)
マインドマップをなぜ使うか?どんな効果があるか?
マインドマップをなぜ使うのでしょうか?
これまで述べた通り、新しい発想・アイデアを得る目的で使います。
また、「想定外」を少なくするリスクヘッジの目的で使うこともあります。
開発設計の工程の途中で想定外が起こると、プロジェクトひいては会社にとって致命傷になることがほとんどです。
「カネ・ヒト・トキ」が想定外の損失を穴埋めするために一気に奪われることになります。
先に全体をある程度見渡すことができていれば、対処方法があったはずです。マインドマップを使っていれば、全体を俯瞰して ある程度予想して備えができていたかもしれません。